我が家の庭に春を知らせてくれるキクザキイチゲ、の紫花。
莟は小さくて、淡い色合いもきれいです。葉っぱも海老茶に赤紫の影が下りたような気品ある色合いですが、何といいますか、いかにも毒草っぽい。
正直なのでしょうね、だって毒草なんですから。
キンポウゲ科の中では二輪草だけは毒がなくて食べられるそうですが、試したことはありません。
香水は、いい香りばかりでなく、悪臭の要素を秘めてこそ銘香と呼ばれる深みが出るといわれます。そのように多少の毒は美味しいもの。一度試してみましょうかしら。紫のイチゲのおひたしでも。美味しすぎて死ぬまで食べ続けることになったら怖いかな。幸せかな。
本当に美しいものには、なにかしら、おぞましいところがある。そして本当におぞましいものは、どこか美しい。