鳥たちの北へ帰るころ。庭に一輪草が咲きました。
うちとけて一輪草の中にゐる 古舘曹人
一輪草と打ち解けていらっしゃるんでしょうかしらね。川沿いに山道を辿った先に一輪草の咲き乱れる谷があります。細い花頸が一斉に風にうなずく中に座ると、確かに打ち解けたような気がします。その谷は真っ白な一輪草の大群落です。
大概の一輪草は白いですけど、うちの庭のは皆紫なんです。いかにも、「わたくし、毒がありますの」と、言いたげな紫です。キンポウゲ科ですから一輪草は確かに毒草なんです。
まだ冷たい風の中で春を知らせてくれるこの花が咲くと、うれしくて毎年、一輪飾っておちゃにします。
やっと一杯分だけの小さな急須。可愛いけど裏洩れがひどいの。
染付の蓮華も焼きすぎて、ややへたってしまってる。自家用って、そういうものばかりです。